私もまた横になり、二度寝して起きたのはお昼だった。


まだ寝ている紗枝を置いてリビングに行くと
昨日の散らかった形跡は全くなく、テーブルにはメモと一万円札。



(これで何か食べて  賢治)



泊まった上にご飯代まで貰うなんて気が引けた。



リビングのソファーに座って呆然と部屋中を眺めた。


こんな広い家に一人なんて

寂しいだろうな―――


私の部屋の何倍あるんだろ…


そう思った次にはもう家の事が浮かんでいた。



学校行ってないけど家に電話あったのかな…


また文句言ってんのかな…


雄太と修平に何も言わずに出てきちゃった…


これからどうしよう…



ソファーに体操座りをしてもたれていると紗枝が起きてきてどさっと隣に座った。