「出て行くから無駄に探すなよ。もう二度と帰ってこないから。縁きらせてもらうよ。そんじゃ」


玄関に繋がるドアを出ようとした時だった。


何やら騒がしい音がしたけど気にしなかった。




でも




「やめろ!!」




父の声がして振り向くと


私をめがけてくる母がいて



その手には包丁があって



私は持っていた荷物で体を守った。



母が持っていた包丁は
バックに刺さる。




底知れぬ恐怖に襲われた。





本当に殺される…―――――




包丁を母が抜いた瞬間

私は
靴もはかずに家を飛び出した。