「自分で働いて貯めてるんだよ!!」


「働いて?あんたバイトしてんの?どこで!?いつから!?何て所で!!」


そんな事に答えられるわけもなく。


「嘘をつくな!!」


母はそのお金を持って部屋を出ようとした。


「返せ!!人の金に触んな!!」


取り返そうと母の腕を掴もうとすると母はその腕で私の頭を殴る。


「あんたにその台詞そのまんま返してやるわ」


諦めなかった。
だって本当に母のお金を盗った覚えはないのだから。


「返せ!!その金のどこにおまえの物って書いてあんだよ!それは私が貯めてる金なんだ!!」


母はお金をポケットに入れ返す素振りも見せない。