隣のクラスとの午後の合同授業。

適当に座っていいと言われて私は窓側の1番後ろの席に座った。
その後に続くように私の隣に誰かが座る。


得に気にせず隣を見る事もなかった。


授業が始まるまでまだ5分もある…



新しい教科書をペラペラと見ていた。



すると隣に座った子が私の肩を軽く叩き、話しかけてきた。


「ねぇねぇ」


隣には髪の長い大人っぽい子が座っていた。


見た事のない子だったから
すぐに隣のクラスの人だとわかった。


「はい?」


「どこ中?」


「宮中」


「え!?宮中ってめっちゃ遠くない!?」


「うん、毎日2時間かけて来てる」


「すごいね!」


その子はすごく馴れ馴れしかった。

でもそれは、友達が一人もいない私にとっては嬉しかった。



「私、紗枝!よろしくね」

「え!?私さえこ…」


それは運命のような偶然だった。