だけどとにかく今は
自分の部屋に戻りたいと
玄関のノブに手をかけた。


閉まっていると思っていた鍵は開いていて、
気付かれないようにそっとドアを開け中に入った。



廊下をつたって部屋にいこうとした時、父と母の話し声が聞こえた。



「私が悪いのよ。あんな子産んでしまったから…」


母は泣きながら父に言い


「おまえのせいじゃないよ、私達のせいじゃない」


父は泣く母に言った。



ここまで来たら笑うしかなかった。


もしかしたら、笑う事で
どうにか自分を保とうとしていたのかもしれない。


リビングに入るドアを豪快に開き堂々と姿を見せた。



「ただいま」



「おかえり、どこに行ってたんだ、心配したんだぞ」


父は
思ってもいない言葉をかけてくる。



「私ね犯されてきた。意味わかる?レイプされた。男4人に。」



どんな反応をするか試してやろうと思った。