目が覚めたのは深い眠りに入る前だった。



「ねぇ!!大丈夫!?ねえ!!」



体に触れられ目が覚める。



そこにいたのは全然知らない男の人。



「あ…すいません。大丈夫です。」



私が起きて周りを見るとそこには4人の男の人が立っていた。


20代くらいに見えた。



「こんなとこで何してんの?」



「何歳?」



「大丈夫?」




男の人達に言われてトンネルから出ると外灯に顔が照らされ、傷を見られてしまった。



「その傷どうしたの?」


「まじで大丈夫?」



私はただ大丈夫ですとしか答えなかった。



すると一人の男の人がどこかに走って行き、手に何かを持って戻ってきた。


「これで消毒して」



その人はオキシドールと絆創膏を持っていた。



それを見た他の人達が笑う。



「なんでおまえこんなもん持ってんの?」



「女みてえだな」




私はその男の人に消毒してもらった。



「痛くない?」



「はい。すいません…」



その人達の優しさが傷にしみた。


大きな傷がついた後だったから
余計に。



その優しさの裏に
何があるかなんて考えもしなかった。