家に着いたのは夜の10時頃だった。


人が多くて何度も満員のバスを見送っているうちに、こんなに遅くなってしまったのだ。


幸せな気分だった。


幸せな誕生日だと思った。


だけど、家に戻ればその幸せもすぐに消えてしまう。


私には
1日中幸せに過ごしていい権利など
なかったから。