永澤の表情を読みとると、勝ち誇ったかのように言った…
「………ほらね…!……誰にも1つや2つ…あるでしょ…!……私は……自分がいじめられるのが恐くて、みんなと混ざって同級生をいじめていたの………それだけ……。」
「……そんな…」
「……………」
「……結局信じられたのは家族だけ…」
そう言うと新島が家族写真を入れた定期入れをポケットから出して投げてきた…
「…………!!」
南沢がそれを拾い上げる…
永澤たちも写真を覗く…
その写真には、満遍な笑顔をこちらに向けている家族が写っていた……
前方の中心に写る新島はるなを取り囲むように、両親、兄と妹らしき人物が立っている…
「…はるなちゃん………」
「……もういいの…!!私はあなた達とは違って、もう取り戻せない大切なものを失ったの……!……このまま辛さを背負っていかなきゃいけないのだったら、いっそのこと死んでしまった方が楽だもん………!……私は当然の報いを受けるだけ……………だから永澤さん……アナタだけでも生き残って……」
「………は……はるなちゃん!!!」
ギィィィイイイイイ…バタンッ!!


