「……ハァ…ハァ…ハァ……」


2:01:07…

2:01:06…

2:01:05…



岡本が扉を開けると壁に埋め込まれたデジタル時計が目に留まった…





「………さ…寒い…」

永澤が悴(かじか)んだ両手を吐息で温める。



顔や手が青ざ始めていた…


一番厚着だと思われる南沢でさえも、袖口や襟元から吹き込む冷気に体を震わせた…











「………着な…!」


次の部屋に入る寸前に、南沢がいつの間に脱いだのか、ジャケットを差し出してきた。




「……え?……で…でも…」

「…いいから!」

そう言うと無理矢理ジャケットを突き出してきて早々と部屋を後にした。



「…ちょ…ちょっと!」


南沢を止める間もなく永澤は部屋に一人ポツンと残る…




血しぶきを浴びた痕が残るが手に取った少し大きめのジャケットは羽織ると永澤の頬を緩ませた…













…………ガチャンッ…!!