桜田が唾を呑んで改めて言う…



「……情報源を裁判所に置いてる可能性は高いですよ…!!!」


「……よし!糸口が見えてきたぞ…!…桜田くんはこの施設の情報についての聞き込みをしてくれ…!…私は神崎が裁判員として携わった裁判の裁判員と傍聴席にいた人間……それと過去3ヶ月、神奈川県内の裁判所の傍聴席に最も座っている人間をリストアップしてくる…!」
「…かしこまりました!!」
そう言うと原田は急いでパトカーに乗った。

「…1時間後だ!…それを目安に連絡する…!」

原田が後部座席のウィンドウからそう言うと桜田はコクリと頷いた。

原田を乗せたパトカーを最後まで見送ると桜田も早速聞き込みを始めた。







現場の前にはいつしかギャラリーができていた。



買い物袋を引っさげた主婦はもちろん、ピカピカのランドセルを背負っている子供や近くの商店街を切り盛りする人までもが背伸びをしたり、人をかき分けたりして一生懸命中を覗こうとした。


「……はいはい、これ以上進まないでくださいねー!!」

警備員が負けじと人々のダムを抑える。