「………なんだよ!…また部屋かよ…!」
岡本が怒鳴っている。



南沢も足を踏み入れると5人が扉の前で棒立ちになっていた。



先ほどの部屋と同じ広さの部屋…

だが、雰囲気が全く違う。


部屋は壁から床まで全て白と黒のタイルで敷き詰められたチェス盤のような部屋だ。


そして蛍光灯が四方の壁にある横長の窪みにピッタリハマって部屋を照らしていた…

6人が立つ先には再び扉がある。




ガチャガチャ…!


「…やっぱりダメね…開かないわ…!」
武本がそう言うと他の5人も肩を落とした。




「………さっきみたいに…また…誰か…」
「…ふざけんな…!」
「…で…でも………また監視カメラ…!」
岡本と永澤のやりとりで、6人は壁の黒いタイルに埋め込まれた監視カメラに目を向けた。





「………ねぇ……あれ…何…?」
新島が差す天井を見ると先の鋭い大きな牙のような円錐状のものが何本もユラユラと揺れていた。




「……何だよアレ…!!」
南沢が眉をひそめて言う。