そんな日々トラップを仕掛けるのが彼女たちの日課で生きがいでもあった……
今回のターゲットが通る道は見通しのよい いつもの通学路ではなく、少し遠回りになるが草むらの道を通るに違いない……
いや…むしろそっちの方が仕掛けやすい…!
早速ターゲットのために泥の水溜まりを作った。
その1メートル手前にはスピーカー、水溜まりの1メートル先には落とし穴というように、武本風『泣きっ面に蜂トラップ』を作り上げた。
トラップが完成し、あとはターゲットを待つだけである。
頭の中で何度もターゲットがトラップにかかる映像が浮かび、その度に顔がにやけた。
……………45分が経ち、辺りが暗闇に包まれる…
……なかなか現れない…
草が風でなびく度に今か今かと待ちわびる…
だがその時…!
ピリリリリリリッ…!
その音にドキンッと心臓が飛び出す。
ポケットの携帯が大音量で鳴り響いた…
……!
バカッ!気づかれるだろ!!


