ようやくの思いで運転席に乗り込むと何かに気配を感じた……
そして恐る恐るバックミラーを見ると、黒いベールに包まれた陰が既に飛びかかってきていた…
………!!!
「…で、気づいたらここにいたってワケ…!」
話を終えると、長瀬は肩をすくめた。
数秒の沈黙の後、誰もが気にしていたことを岡本が聞いた…
「………お前の罪ってなんだ…!?」
「…後ほど話すわ…」
「…後ほどじゃねぇよ!お前だけが唯一の犯罪者なんだよ…!!」
「…今は精神的に辛いの!分かってよ…!」
「…そうよ。……この話はもうやめましょ…!」
永澤が長瀬の後に続くように言った。
舌打ちをすると岡本は目を背けた。
「……………次…。…アナタ…」
長瀬は不機嫌な顔をしながら、顎で隣に座る男に声をかけた。
男は40代ぐらいに見える…
細身の体に短髪、そして肌が黒いため白目が目立つ。


