ビィィィイイイイ!
00:00:55…
ビィィィイイイイ!
00:00:54…
思ったより包丁は重たい…
新島が言ったように、サクッといとも簡単に切断できそうな包丁だった。
そして………
機能を失った左手の人差し指に…その刃をかける………
ぐっ……!
刃の先から若干血が滲み出る…
「…やめて!!」
その声に手が止まった。
「………こんなことできないわよ…!!」
永澤がそう言いながら南沢の側にやってきた。
「…で……でもやるしかないだろ!!じゃないと死んじまうんだ俺たち……ッ!」
正直恐い……
指を失った生活なんて考えたことがない……
今まで当たり前のように掴んで持ち上げていたものが……
明日からは……もう……掴めなくなる………
それを考えれば考えるほど背中に汗が走った……
「………びょ……平等に…3本………ずつだ……!」


