この時間には夕飯の支度をしているはずなのだが……


『……母さ~ん?』



買い物にでも出かけたのだろうか……



薄暗い中、まず玄関の電気を付ける…



パチンッ……





すると……







パリンッ……!





…………!!


二階で何か割れる音がした。





『…母さんいるのー?』
靴を脱ぎ捨て、そのまま二階への階段を登る。

ギッギッと階段に付加がかかる音を立てながら暗い足元を進める…






チャッ……




『……母さん…?』
自分の部屋を覗くようにドアノブをひねる…










………!





ヒュゥゥゥウウウ……




窓が全開になっている。

部屋に吹き込む風に乗ってカーテンがなびいていた…




そして窓際に置いといた時計が倒れて、盤面のガラスの破片がそこら中に散らばっていた…





『……ったく…強盗でも入られたらどうすんだよ…』




窓を急いで閉め、鍵をかけた…





ジャリ……