「……先程もお伺いしましたが、どんな経緯があってこんなことになりましたか?もう一度お聞かせください……」


簡単に説明すると再び驚いた顔を見せた。





ギュィィィィイイイン…!!


電動カッターでアイスピックの根の部分を切断する。



パキンッ…!



「……アイスピックを動かさないように慎重に運べよ…!」
「…ハッ!」






「……後は身分証からご家族にお伺いします……」

桜田はその言葉でピクンと反応した…


「……あ…あの…!」
「…何か…?」
「………原田さんにはご家族がいらっしゃらなくて……」
「……そうでしたか…。失礼いたしました…」
申し訳なさそうに謝ると隊員は口を整えた。

「…何か分かりましたら、私か神奈川県警に連絡ください……」
「…ご協力に感謝いたします…。………救急車にはお乗りになりますか…?」



運ばれていく原田の青白い顔を見つめた……