ピーポー…ピーポー…



部屋にあったスリッパを履いて原田を抱える…



「………原田警部…!しっかりしてください!!……警部!!!」





ドタドタドタドタ…!



機敏な動きでレスキュー隊員が入ってきた。




「……なんでもっと早く連絡してこなかったんですか!?」


ピシャリと怒られ謝るしかなかった。



救急隊員が原田のポケットから身分証を取り出す。

「……原田益憲(ますのり)52歳…神奈川県警の捜査員…」
「…原田さ~ん!…聞こえますか~!?」
「…血圧70、脈拍69です!」
「……昏睡状態か…!……おい!アイスピック切って急いで運ぶぞ…!」
「…ハッ!」


「……同僚の方ですか?」

別の隊員がメモをとる。


「…はい、そうです…。」

「………このような状態になってから何分経ってますか!?」

「……20分から30分ぐらい…です…」

何人かが桜田の顔を見て溜め息をついた。