原田はその後ほとんどしゃべらなかったが、赤信号で停まると原田が突如 頭の中で考えていたことを話した…
「…………なぁ……」
「…何ですか?」
「……お前が犯人だったらどうする…?」
肘をウィンドウに置き、その手で口を覆いながら言ってきた。
「…………というのは…?」
青信号になり、癖でバックミラーをチラッと見ながら発信した。
「…………お前が犯人だったら……
……こんな分かりやすい証拠…残すか…?」
「……言われてみれば確かに不自然ですね………なんか……順調に物事が進んでるような気がします…」
「…………うむ……」
その後再び車内は沈黙になった…
ようやく被害者の住むアパートに到着した…
「………ココの…203号室だ…!」
幸か不幸か、被害者の住む部屋は電気が点いていない……
時刻は間もなく午後7時をまわる……


