「……行きますよ!」
「…ちょっと待て!……最悪のことを考えた方がいい!!」


すると原田が何やら灰色のデスクの中をあさりだした…





「………自分の身は自分で守れ…!」

そう言うと原田は桜田に拳銃をひょいと投げた。



「……………!!」

「……いいか!……バレたらクビだぞ!!」


互いに鼻で笑うと桜田はトレンチコートの右ポケットに光沢を浴びた拳銃を忍ばせた…

使い方は原田と追った過去の事件で、犯人を撃った時に覚えた…

頭の中でイメージトレーニングを繰り返す…

『……桜田ぁぁああ!!……撃てぇえ!!引き金を引くんだ…!!』
右肩を負傷している原田に代わって犯人を狙う…

震える手を一生懸命落ち着かせながら塀の陰からキョロキョロしている犯人を撃った…



パァァァアアアン!!








「……さぁ行くぞ!!Go-Go-Go-Go-!!」

「……ハイッ!!」


原田がパンパンと手を叩く音に合わせ体に力を入れると2人は駆け出した…














外はもうすっかり暗闇に包まれている。




桜田の車に乗り込み、容疑者宅に向かって走らせた。



「……事故だけはすんなよ…!」
「…分かってますって…!」