もしも、世界が美しかったら




俺は愛輝の首を見て驚愕した。

愛輝の首にはくっきりと青紫色の痛々しい痣があった。

―記憶がフラッシュバックする。

俺が愛輝の首に痣を作った。

俺が由輝を…殺したんだ。


「…ッッ」

ガタガタと震えが止まらない。

震える手でシーツを強く握った。

俺が俺が俺がおれがおれがおれが

オレがオレがオレ、が…………。


「ごめん…ごめん!!ごめんッ!俺が……俺の…せいで…ッ」

「夏琅」

名前を呼ばれた。

震える手が温もりに包まれる。

「いつ、き………」

「さっきはごめんね?確かに私が言った事はキレイ事だよ……」

でもね?、と続ける愛輝。

握られている手に力が入った。

「そう思わないと…由輝ちゃんの死が、意思が、想いが…全部無駄になるんだもん………っ」

愛輝はぼろぼろ溢れる涙を拭う。


「お願いだから俺が死ねばよかったなんて言わないで……っ。

由輝ちゃんの為にも…夏琅は死なないでっ……由輝ちゃんの為にも夏琅は生きてよぉ……ッッ」


「――――……っ、」

俺はそっと愛輝の首に触れた。

「夏琅?」

「ごめん………ごめんな…愛輝。これ…痛かったよな?」