もしも、世界が美しかったら




「離せ…!離せ離せ離せ離せ離せ離せ離せ離せッッ!!!」

「…っ!君たちも手伝って!!」

今まで呆然と俺たちを見ていたが我に返った利玖と涼介にも体を
押さえつけられた。

來と花梨に支えられ、上体を起こした愛輝は肩で息をしている。


「お前らに分かるかよッッ!!!

由輝が…友達が、仲間が自分の変わりに死んだのにっ…自分は生きて行かなきゃいけないこの気持ちが…ッッ!!お前らなんかに分かんのかよぉー!!!」



――いらないんだよ…。

由輝を犠牲に得た命なんて……

俺はイラナイ。


しばらく暴れ続けた俺の意識は
段々と深い闇に溺れていった。

―――――――
――――
――


「…………目が覚めた?」
ゆっくり目を開けば、視界に映るのは担当医の栄先生と白い天井。

………いつの間にか寝てんだ。

「夏琅くん気分はどう…?」

「大丈夫、です……………。」

ぼんやりとまだ覚醒しない頭で、色々考えるが何も出てこない。


「友達に……部屋に入ってもらっても大丈夫かい?」

「ともだち……?」

ガラッと扉が開くと愛輝たちが
難しい顔をして入ってきた。