もしも、世界が美しかったら




「何で、そんな……ッッ」


「…何で夏琅は分かんないの!?

何で自分を責めるの!?何で素直にありがとうって思えないの!?

夏琅がそんなんじゃ由輝ちゃんは報われない!!!由輝ちゃんの死を無駄にしないでッッ」


「違う違う違うっ!!!そんなの所詮キレイ事なんだよ!!

何で…助かるかもしれない自分の命を捨てる様な真似すんだよ!」


「由輝ちゃん、は……自分がもう助からないんだって、きっと自分で分かってた!

だからっ…だから夏琅に生きて欲しくて…幸せになってほしくて……っっ、ドナーになる事を決意したんだよ!!」


―――――…そんなの、


「俺の気持ちはどうなるんだよ!

俺だって…俺だって由輝に生きてて欲しいんだよ!

幸せになってほしいんだよ!

俺の変わりに由輝が死ぬ必要なんてないんだよ!!」


「……う………ッッ、」

首を絞めている手に力が入り、
愛輝の顔が苦しそうに歪んだ。


「俺の変わりに由輝が死ぬなんて……こんなの可笑しいだろ!!」

――バンッ!!

「夏琅くん!!やめなさい!!」

俺は入ってきた医師や看護婦に
押さえられ必死に暴れた。