この声は………

「ゆ、き…………?」

そこには確かに親友の姿が。

「え?何で?これ何?いまから俺死ぬんじゃねーの?アレ?夢?」

「は?何言ってんの?」

“お前は生きるんだよ”って、
笑う由輝。

「じゃあこれは夢か…?」

「そうなんじゃね?」

由輝の言葉に酷く安心する。

俺は………さっきの話した。

死んでしまったら

二度とみんなには逢えないけど…

俺の人生はここで終わるけど…

確かに俺はココに存在いた事。

最高の仲間たちと出会えた事。

もう………それだけで十分だと、思えた事。


18年の短い人生だったけど、

崎本夏琅は本当に幸せだった事。


由輝は黙って聞いてくれた。



「そっか………じゃあ、まだお前らと一緒に居られるんだ」

「夢から覚めたらな。」

もう二度と逢えないと思った。

でも、また逢えるんだ。

思わず笑みが溢れた。


―――だから俺は気付かなった。

由輝が泣きそうな顔で
俺を見ていたことなんて。


「……夏琅。頼みがあんだけど」

「ん?なに?」

「愛輝たちに伝言頼む」

「はぁ?自分で言えよー」