(私…松木 瀬菜?)
何だかちょっぴり照れくさい。
「せなぁ〜?行くよ?」
たくちんの声で我に返った。その旅館は全て離れの造りになっていて全室檜風呂の露天湯付きと云うなんとも贅沢な造りであった。
「ではごゆっくりお過ごし下さい」
旅館の案内人が部屋を出て行った。私はすかさず部屋のチェック。テラスには檜の露天風呂が掛け流しで流れていた。目の前には小川がせせらぎ、対岸にはうっそうとした木々が茂っていた…