いつのまにか、一人であれをしながらずっとカオリさんのことばかり思い出していた。

一回好きだと認めてしまうと、もうとめどなく好きだって気持ちが溢れてきてしまうようで、なんだか切ない。




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「お前、なにやってんだよ.



いきなりお父さんにそう言われて起き上がると、DVDも再生が終わっていてそのままテレビがつけっぱなしだった。

やばい・・・あれからここで寝ちゃってたんだ!?

ちゃんとスエットの下は穿いてたけど、周りにはアレをした後のごみが散らばったままだ。




あきれたようにお父さんが笑いながら、母さんはまだ帰ってきてないの?って聞いてきたので、まだみたいだよって答える。


時計をみたら、まだ3時ぐらいで、お父さんが予定より早く帰ってきたんだなって思った。



「母さんが帰ってくる前に、かたしとけよ・・・」


笑いながら父さんが、冷蔵庫からペットボトルの飲み物を出して居間にどっかりと座わり、見ていたDVDのケースをチェックしていた。



僕は気まずくて、慌ててそこらにあったごみを片付ける。




「”感じてはいけない図書館の…”って、お前こういうのが好きなの?」


父さんが意地悪げにそのタイトルを読み上げるもんだから、恥ずかしくなって返してよって!奪い取ってそのまま階段を駆け上がり自分の部屋に戻った。

もちろん、デッキから取り出したDVDも片手に持って・・・





あーあ、なんか気まずかったな・・・

まあでも、モモや母さんに見つかったんじゃなくて、まだよかったか。





僕はそのままベットに入って眠りについた。