「みゃーこ、今夜後誰が来るんだっけ?」

カオリさんが、携帯を気にしながら今夜の打ち合わせをしている。

僕は二人の後ろを、はぐれないように必死について行った。

なにげに一番重い荷物を選んで持ってしまったからね・・・ちょっとかっこつけたかったから。




「えーとね、後はシンちゃんとジロー君、ナホちゃんもこれたら来るっていってたよ。」

そういえば、誰がくるとか僕も聞いてなかったなって思い出して、男一人じゃないってわかったから、ちょっと安心した。


シンちゃんことシンジさんは、もう30近くの社会人。
格闘技とかやっててがっちりした体格なのに、なぜか中性的な雰囲気のある面白い人。

ジローさんは、ミヤコさんの彼氏って聞いてたな?
まだ会ったことないや・・・

ナホさんって人も、はじめてかも?
ライブ中に会ってても、顔だけ知ってて、名前を聞かないなんてことよくあるし。




「レン君、重いでしょ?大丈夫??」

ミヤコさんが、思い出したように振り返ってくれた。



「大丈夫っすよー、部活で鍛えてるし!」

笑顔で答えたけど、かなり重くてちょっとしんどかった。