「なんかさー、エイジ君って話しやすいっていうか、面白いよね。
男の子だけど、友達になれそうな気がする・・・」

モモがニコニコしてそんな事言うもんだから、まあそれもいいかなって思ったりもしたけど、ちょっと不安だな・・・


男女に友情なんて無いぜって、よくエイジは言ってたもん。

僕も何となくそう思う。

友達って感じで遊んでる女の子達も、やっぱどっかあわよくば付き合ってもいいかな?って人が多いしな。

相手にされない方が、僕の場合多いけども・・・



「べつに、友達として仲良くすんのは良いけどさ、ビトにヤキモチ焼かせたりすんなよ。」

この前だって、ビトはエイジのこと、そうとう気にしてたんだから。



「なんで?ビトだって、いつもファンの女の子たちと、仲よさそうにしてんじゃん。」

ファンの子は、別だろうよって言ったら、そんなのわかんないでしょってムキになってモモが反論する。


「実際、ファンの子と付き合ってるアイドルなんか、たくさんいるもん。
ちゃんと付き合ってるならまだいいけど、変な子もたくさんいるし・・・」


ビトは真面目だから、大丈夫だと思うけどって、ぜんぜん大丈夫じゃなさそうに語尾は小さい声になって言った。



「私だってさ、ビトやレンに言えないこともあるんだから。
男友達の一人ぐらい、いたっていいじゃん!」


確かに、エイジは何となく大人っぽいし、そういうとこ頼りになるのかもな。

うちの母さんも、そんな男友達たくさんいるしな・・・
父さんは、そういうの全く気にしない人だから、大丈夫みたいだけど。



それにしても、なにを話してたんだか、やっぱ気になる。
明日学校に行って、エイジに聞いてやろうって何となくそう思った。