「ねえ、エイジ君はさ、部活とかしてないの?」

不意にビトが、エイジに話し掛けた。


ビトもちょっと意識してるのかな?
さっきからエイジが、モモのことばっか見てるし。

さっきエイジが言った事がちょっと気になるから、そう思うのかもしれないけど。


「してねーよ。バイトとかライブとか行ったりして、結構忙しいし。」


エイジはずっと、カズおじさんにビールを注がれて、調子にのってガンガン飲んでる。
まあいいけど、こいつ酒に強いから、酔っ払うことなんてないだろうし。




「バイトってなにしてんの?」


そういえば、僕もエイジがどんなバイトしてるんだか知らなかったな・・・
毎日のように顔を合わせてんのに。


「知り合いの人の店で、店番とかしたりしてる。」


店ってファッション関係?って聞いたら、そうだよって有名なストリートブランドの店の名前を出されて、ちょっとビックリ。

ああ、それでいろいろそっち関係のこと詳しかったりするんだな。



「この前ビトも、うちの店の服着てたじゃん。」

そういってエイジは、さっき言ってた雑誌の名前を出した。


「ああ、あのブランドか~♪
あれかっこいいよね?撮影終わった後、もらっちゃったよ。」



何となくビトとエイジが、仲よさそうに話し出したせいか、モモはちょっと気に入らないっぽい。


「そういえば、あのブランドのデザイナーって、りんさんも知り合いでしょ?」


「ああそうね、知ってるよ。」


ビトに聞かれてさらっと母さんがそう言うと、やっぱすげーなーってエイジはまた関心していた。


「ごちそうさま。」


そういってモモは、自分の部屋に行くって上にあがって行った。


「ああ、モモちゃんちょっと待ってよ・・・」


ビトもあわてて、それについて行く。




やっぱ、エイジとは相性悪いのかな?