りんさんとモモが、いそいそと食事の用意をして、あっという間にちゃぶ台の上には色々な料理が並ぶ。

そしてモモは、当然のようにビトの隣に座った。


「相変わらず、仲良いね~♪」

ちょっと冷やかすように、大野さんが二人にそういうと、二人とも照れたように見詰め合って顔を赤らめていった。

なんか悔しいくらい、お似合いのカップルでムカツク。



レンは相変わらず、いただきますと言ったと同時に、ガツガツ料理を食べはじめた。
ほんとこいつは、よく食うよな・・・


「お前、そんだけよく食べるのに、あんまりでかくなんねーよな。」

カズさんが俺のグラスにビールを継ぎ足しながら、そういう。


「もうほっといてよ・・・これでもちょっとつづ身長は伸びてんだから・・・」

レンは一番気にしていることを言われて、カチンときたみたいだったけど、
カズさんは気にせず笑っていた。




俺はさりげなく、二杯目のビールを飲んでいたら、またモモにちょっと睨まれた。



「お前らはのまねーの?」

なんとなくお返しにそう言ったら、当たり前でしょってちょっと怒ったふうに言われた。
こんな宴会部長みたいなおっさんがいるのに、飲まないなんて、真面目な奴らだな・・・



つまみっぽいおかずを選んで食べながら、俺も隣のおっさん達に順番にお酌する。


「なんかエイジ君って、なれてるねー」

大野さんにそう言われて、いつも親と飲んでますからって笑ってごまかした。



「信じられない・・・なんでそんな苦いのが美味しいの?」

モモがこっちも見ないで、独り言みたいにそう言った。


「大人になると、美味しくなるもんなんだよ。」

カズさんは、すかさずそう突っ込んでくれる。



なんか、怒ってるモモの顔が、面白いなーってじっと見ていたら、
ビトがちょっと不安げな顔をして、俺とモモの顔を交互に見ていた。