レンのうちについてからは、ずっとビールっぺーものを飲みながら、レンとモモの話を聞いていた。


モモの彼氏は、かなりの有名人だってのは分かったけど、なんかそんな奴が身近にいると思うと、不思議な感じだな。



それにしても思ったとおり、レンの妹のモモはかわいくて、
なんでこんな華奢で顔のちっさい奴がこの世にいるんだって思ったくらい。

その辺のモデルやアイドルなんかより、ずっといけてるんじゃねーの?



ちょっと我侭そうで、生意気そうだけど、そこも何となく可愛いなって思った。



こんだけ可愛けりゃ、そのビトって彼氏もほっとかないよな・・・





おなじクラスの女子なんか、ぜんぜん興味はわかないのに、
モモはなんだか面白そうな感じがする。


ドキドキするとか、恋しい感じとかじゃなくて、
純粋に興味があるって感じ?




レンと話しているときも、表情がくるくる変わるところとか、
面白いなーって見てたら、いきなり目があってちょと睨まれた。

意外ときつそうな性格だよな・・・
そういうところが、何となくパンクっぽいなって気もする。



結局俺は、そういう女が好きなのかな?

リンダみたいな・・・








「そういえば、母さんのレコードとかみたいっていってたんだよね?」

レンが思い出したようにそう言った。


ああそうだった・・・

レンのうちにきたのは、なんか面白そうな音源がいっぱいあるってんで、見たいなーて思ったからだった。



「ああ、どこにあんの?」


上の父さんの仕事部屋にあるからといて、レンは二階に案内してくれようとする。



「母さん、レコードとか見て良い?」


りんさんは、やっとケーキが焼けたみたいで、いそいそと俺にそれをもってきてくれる所だった。



「いいけど、お父さんのものは触っちゃダメだよ。私のはいいけど。

ああ、エイジ君。ケーキ焼けたけどどうする?」



じゃあちょっと食べてからにしようかなって思って、そのままご馳走になろうとしたら、
台所の方の裏口らしきところから、すっごい綺麗な男が入ってきた。