「おまたせ~♪
さっきモモがね、チーズケーキ作ってくれたのよ。
ちょっと食べてみて?」


そういって母さんは、僕とエイジの前に、コーヒーとケーキを並べてくれた。


「最近モモってば、お菓子ばっか作ってるよなぁ・・・」

そう言いながら、僕は早速そのチーズケーキを食べてみた。

おお!なんか濃厚で、すっごく美味しい!?
お店で売ってるやつみたい!!


エイジも食べようとして、フォークを持ったとたん、上からモモが降りてきた。

「ああーー!!そのケーキ、食べちゃダメ!!!」


そんなこといったって、食べちゃったもん。



「あらいいじゃない、後一つ焼いてるところだし・・・」


母さんがなだめてそういったけど、モモはきかなかった。


「だって、今焼いてるのはお母さんが作ったやつじゃん!
これは私が、ビトのために作ったんだから!!」

何であげちゃうのよって、モモは泣きそうになっていた。



「たくさんあるんだろ?ちょっとぐらいいいじゃん・・・」


僕はかまわず食べつづけていたら、モモに睨まれた。

「ああ、俺いらねーから・・・
りんさんが作ったやつのほうがいいし。」


エイジが、また手づかずのケーキを、そのままモモに返して、何となくその場は収まった。



「ゴメンね、エイジくん・・・焼きたてのやつ、後であげるからね・・・」




モモは、プリプリ怒りながら、台所でコーヒーを入れて、僕の隣で飲んでいた。


「お前さ、友達きてんだから、挨拶ぐらいしろよ・・・」


ちょっと怒ったふりしてそう言ったら、ごめんなさいとかなんとか言って、エイジにはじめましてって自己紹介した。



「ケーキ焼けるまで、これでも食べてて・・・」

母さんが、エイジの前に酒のつまみみたいなのをだす。

チーズとかサラミとか・・・なんかさ、父さんの友達がきてんじゃないんだからさ・・・


「ああ、俺こっちのほうがいいわw」

そういって普通のチーズを喜んで食べていた。