「でもなんだな、兄ちゃんは奥手なのに、妹はやることやってる感じなのな。」


彼氏っていっても、まだ何もやってないんじゃない?って僕は答えた。



「もうずっと子供の頃からの幼馴染と中学の頃から付き合いだしたから。
結構あいつ、大事にされてるしさ・・・」



へえって、エイジは思い出したように言った。






「あああれか、妹の彼氏って、12歳でやっちゃったって言ってた奴か?」







一瞬、なにいってんだって思ったけど、そういえば前にライブいったときに、ノリでそんなこと話ちゃってたんだった・・・



なんでそんな聞き流してくれていいようなこと、覚えてんだよ・・・

なんか、上手く言い訳できなくて、ああとか適当に答えてしまっていた。




「ってことは、その彼氏の初めての相手って、お前の妹じゃないってことか?」

どう大事にしてんだかって、ちょっとあきれたようにエイジは言った。



「ねえ、絶対モモには内緒にしてよ?
あいつそれ知ったら、絶対傷つくからさ・・・」



僕は真剣にそう言ったのに、エイジは何でそんなことびびってんだよって、平然としていた。



「べつに、そんなことこだわってる方がおかしいだろ?

付き合ってないと、やっちゃいけないなんてことないんだからさ・・・」



なんか、エイジは大人だ・・・

そういうことさらっと言っちゃうなんて・・・



軽い感じで話してしまった事に、ちょっと後悔していた。