電車に乗って、2回ほど乗り継いだ先に、僕のうちはある。

結構遠いんだなってエイジは言ったけど、なれちゃうとそんなことも思わないんだよな。



「妹もいるかもしれないけど、気にしないでね。」


「へえ妹なんかいるんだ?いくつ?」


「同い年。」


「え?双子??」


「そうだよ」



なんか珍しそうにエイジはいろいろ聞いて来るので、僕も適当に答えていた。




「双子なら、お前と同じ顔なんだろ?可愛いんだろうな~♪」


何を期待してんだか、なんかニヤニヤしてそういわれたけど、
顔は似てないよって即答したら、何でってビックリされた。


「僕たち、一卵性じゃないから・・・
桃は、どっちかって言うと、父さん似てるかな?」


へえ、モモちゃんっていうんだって、またニヤニヤされた。


「お前の父さん、テレビで見たことあるけど、かわいい顔してるよな?
あの人に似てるなら、可愛いだろー!?」



まあ確かにモモは可愛いけど、一癖も二癖もあるからな・・・

普通の男は、すぐに騙されちゃうような、計算高い奴だし。

いきなりエイジに会わせちゃって、大丈夫だろうかって、ちょっと心配になった。



ぶっちゃけ、モモがいつもそばにいるから、年の近い女の子を敬遠しちゃう癖がついてしまったってのも否めないんだ。

どうせ裏があるんだろうとか、すぐに気付いちゃう。


エイジみたいな、ちょっと普通とキャラが違う奴がくると不機嫌になるんじゃなかろうかとちょっと思った。





「なんか変なことしないでよねー
あいつ、ちゃんと彼氏いるし・・・」


そんなの、会ってみなきゃわかんねーだろって、またエイジはニヤっと笑った。