食事も終わって後片付けをモモと一緒にした後、なんとなくかずなりさんがゲームしてるのを見ていた。

何でこんなんが面白いのかよくわかんなくって、色々聞いてると、ドヤがおですっごい詳しく教えてくれるのが面白い。

俺のこともさりげなく聞いてくるから、適当に答えていると、モモがつまんなそうに俺たちを見てるのに気付いた。


「ねえ、ずっとゲーム見てるだけで楽しいの?」

そうやってむくれてる顔も可愛い。

「ああゴメン・・・」

思わずモモの頭をいつものように撫でてやると、勝手にさわんなってかずなりさんに叱られる。

面白いな、娘にべたぼれなんだなあ。



りんさんがこっちに来て、モモに買い物を頼んでいたから、モモは慌てて財布を持って出かけようとする。

「エイジ君も来て!」

そういわれて服を引っ張るから、俺もそのままついていくことになった。





「やっとお父さんの呪縛から解かれたわ。」

モモはやっとほっとしたようにそういったので、ああ2人きりになりたかったのかと思ってちょっと照れる。

思わず彼女の手をいつものように、指を絡めてしっかりと繋いでいた。



「やっぱ面白いな、お前の父さん。」

思い出すと、なんかニヤニヤしちまう。
ドラマで色んな役やってるけど、家ではあんな感じなんだな。

モモが引きこもりだったのも、あの人の血なのかもしれないとちょっと思う。


「もう、なんか私のこととなると、いちいち色々言ってくるからめんどくさいんだよね・・・」

モモは溜息をつきながら、そんな風にぼやいた。


「そうだ、何買うかきいたのかよ?」

慌てて出て聞いてなさどうだけど大丈夫なんだろうか。


「お母さんが気を使って言っただけだから、なんか適当に買ってくれば大丈夫だよ。」

ああ、母親もぐるだったってわけだな。
なんか面白いなあ・・・ りんさんは、俺たちの味方なんだなって思った。

まあ、かずなりさんが敵ってわけじゃないけども。




「そうだ、夏休みどうする?」

明日から何も決めてなかったなって、やっと思い出した。

バイトはどれぐらい入るのって聞かれたから、週五ぐらいでシフト入ってんだよなって思い出してそう伝えた。


「お店行ってみたいなぁ・・・」

そんな風に言ってくれるから、あんまりレディースはないけどって教えてあげる。
まあ、服が欲しい訳じゃないだろうけど。

「来てもいいけど、忙しいと相手してらんないしなあ・・・ランチ行く14時ぐらいだったら暇かなあ・・・」


そう教えてやると、じゃあいつ行こうかなってもうノリノリ喜んでるので、こっちもなんだか嬉しくなる。


モモがバイト先に来てくれるのか・・・なんか照れるな・・・

「あ、明日からバイトだし・・・来れば?」


明日も会いたくて、そんな風に思わず誘ってしまった。





なんだか不思議だな、何でこんなに一緒に居たいって思えるんだろうなあ・・・