訳のわからないまま、そのままリンダの住んでいる小奇麗なアパートの連れ込まれて、
ついたと思ったとたんにベットに押し倒されていた。




なんでそうなったのか?

どういうつもりだったのか?




理由を知ったのは、事の次第が終わった後で、

それを聞いた後は、無性に切なくなったけれども、

それでも俺は彼女の虜になっていた。








「なに黙ってんの?
もしかして、思い出に浸ってたりする?」


レンが面白そうに突っ込んでくるけど、そんなんじゃねーよって、
遠い目をして俺はリンダの後姿をじっと眺めていた。





母さん達は、そんな俺たちに気が付いて、こっちにこいと手を振っていたけど、なんだかめんどくさい。

「レン、呼んでるからいってくれば・・・」


不意に隣に目をやると、いつのまにか奴は寝落ちしていて、
その無邪気な寝顔を見ていたら、なんかどうでもよくなってきた。




「あら、レン寝ちゃったの?
しょうがないな・・・」



レンの母さんがそばにやってきて、もう帰るねと言って、レンを優しく揺り起こす。



「エイジ、私たちももう帰ろう・・・あんた明日学校あるでしょ?」


俺も母さんにそう言われて、重い腰をあげた。






ふとさっきリンダの居た席に目をやると、
いつのまにか誰もいなくなっていて、
また何も言わずどっかに行っちゃったんだと思ったら、
また無性に淋しさがこみ上げてきた・・・









彼女はいつも気まぐれで

目を離すといつも

逃げていくんだ・・・