一通り食べ終わった後に、メールが入った。

いつもこれくらいの時間に、モモからメールがくるんだ。
それをわかっているのか「モモちゃんからでしょ?」なんてビトも言ってくる。


「ああ・・・」


内容を見てみると、いつもの今日は何してるのから始まって、明日はどうするってこと。

なんとなく、日曜日は一緒に居ようって雰囲気になってる気がする、約束はしてないんだけど。

ビトの事が気になって、返事は後にしようと携帯の電源を切った。


「めんどくさいでしょ、モモちゃん。」

そういってビトは笑うけど、正直俺もそう思うっていって笑った。


「でもさ、そういうめんどくさいのが、付き合うってことなんだろうなあ・・・
俺にはまだよくわかんねーけど。」

今はまだ、そのめんどくささが楽しい時期なのかもしれない。







ぼんやりとそんな事を言っていたら、急にビトは相談があると真剣な顔をして言う。


「ちょっとここじゃ話しづらいんだよね、俺んちに来ない?」




そんな風に誘われて、俺たちは表参道から目黒に向かって、タクシーを捕まえてそのままビトの住むマンションに向かった。



「今日は両親とも遅いと思うからさ、気使わないで大丈夫だし。」



やつのうちにつくと、想像以上に広いタワーマンションの最上階で、ここいくつ部屋あるんだろうって思った。

こんなに広けりゃ、女連れ込んでも親にはばれそうもないなあなんてどうでもいいことを想像する。



天井の高いリビングに通されると、ビトは適当に座っててといいながら、キッチンの方に向かった。



「はい、飲むでしょ?」


そういって渡されたのは、ビトの父親がCMやっているビールで、いいのかよって聞くと自宅だったら問題ないからって笑って自分も平気な顔して飲んでいた。