二人で一緒にシャワーを浴びて、一緒にじゃれあいながら身支度を整えると、モモはキッチンで食材を探し出した。


「適当につかっちゃって大丈夫かな?」

「たぶん大丈夫、母さんには適当に言っとくから。」


モモは手際よく、それこそりんさんのように、食材を探して、手早にトマトパスタを作ってくれた。
それが、いつもうちの母さんがしているの以上に上手でびっくりした。

「やっぱり手馴れてるんだな。」

お菓子作りは得意だろうと思ってたけれど、普通の料理も上手なんだな。


「お祖父ちゃんが、料理の専門学校の先生だったからね。」


あれ、こいつの爺さんって、確か華道家の家元じゃなかったっけ?
そう聞くと、母方の方が華道家で、父方のほうが料理人なんだと教えてくれた。


出来上がった料理を綺麗にお皿に盛り付けると、いつの間にかスープまで作ってある。


一緒に向かい合ってそれを食べると、なんだかちょっと照れくさかったけれど、美味しくて幸せでなんだか胸がいっぱいになった。


午前中のあの微妙な不安はなんだったんだろうか。 終わりよければすべて良しってことか。





ちょうど料理を平らげて、二人でお皿を洗っていると、いつの間にか母さんが帰ってきていた。