うちのマンションのドアを開けると、ああ母さんはいなんだと一瞬でわかった。

またどっかに行ってるな・・・

ちょうどよかったなんて思ったとたん、気持ちが抑えられなくなっていた。


「お邪魔します・・・」

モモが玄関を上がり、靴をそろえて立ち上がったとき、そのまま抱きしめていた。


手に持っていた荷物が廊下に落ちたのが合図のように、俺たちはもう一度唇を重ねる。


少しでも抵抗されたら止めよう

こいつ初めてだから優しくしないとな


色々な事が頭をぐるぐるめぐったけれども、

そのまま自分の部屋のドアを開け、ベットに彼女を押し倒し、俺はTシャツを脱ぎ捨てた。



短くそろえられた髪と、そこから伸びるうなじからは、優しい花の香りがする。
そこに唇を落とすと、彼女は小さく声を上げる。


モモは一切抵抗しなかった、俺をそのまま受け入れてくれているようだった。



相手がリンダだと、本能のままに勢いでいつもやってしまっていたんだけど、今日はそうじゃない。

一つ一つ丁寧に、自分でもこんな事ができるんだって思うくらいに、優しくしたいと思った。




痛みなんてわからないくらいくらいに、感じさせてやりたいと思った。