なんでかな?

僕もずっとそう考えていた。

色々理由がありすぎるような、もっと単純なような、考えると深入りしそうになる。

ただね、最近になって変わったのは、カオリさんに会うとなんだかドキドキするんだ。
前はそんなこと無かったのに…

特にこの前のキスで、それが爆発したんだ。


「なんでだろうね…よくわかんないけど…」

思わずその会話を濁そうとしてしまう。


「私はさ、レンの事ずっと仲間だと思ってたかな。
だから、元カレの事も相談したりしちゃってたし。

でもどっかでさ、この子と付き合えたら楽しいだろうなって思ってたよ。
レンってば、うちのドストライクなタイプだったし。

まあ、年下だしあり得ないなって諦めてたんだけども。」


なんか嬉しいなって、彼女はいつものように大きく笑った。




あ、そういうところかな…
一番好きなところ。

おおらかで飾らないで、まわりをきにせず笑えるところ。


「じゃあ、改めて言うけどさ、僕の彼女になってくれる?」

言ったとたん、さっきまでのな和みムードが一気にぶっとんで緊張が走った。


「うん…
っていうか、レンってば真っ赤じゃん!」

カオリさんがそう言って笑うから、僕は嬉しくて泣きそうになった。