「誰にですか?」



エイジは少し、渋い顔をしてまた聞き返す。







「タクちゃんにだよ。

蓮君たちのお父さん。」








それを聞いて、なんだかエイジは少しほっとしたようだった。

また、自分の父親に似てるとか言われると思ったのかな?



でも、うちの父さんに似てるって、どういうことだろう?

外見は、まったく似ても似つかないんだけどな。



うちの父さんは、小柄で華奢な、どちらかというと可愛らしいタイプで、永遠の少年なんていまだに言われ続けているくらいなんだ。

それに引き換え、エイジはそんなに大柄ではないけど、骨太のがっちりとした体つきで、顔つきも鋭い感じの、いかにも男らしいって雰囲気のあるタイプ。

父さんもたまに、ちょっと陰のある悪役もやったりして、鋭い表情を見せることもあるけれども、普通にしてるとただのとっちゃん坊やって感じだもんな。






「えー!ぜんぜん似てないと思うけどな…」


思わずそういってしまったら、べべさんは笑って外見とかじゃないよって教えてくれた。