「あいつら、お前のファンなの?」


可笑しくなって、笑いながらそう聞くと、ウンって頷きながらモモも笑った。



「中学の時の先輩とか、近所のひととかだよ。私が下校のときに、変な人に絡まれないように、いつもみんなで送ってくれてたの。」



因みに登校の時は、りんさんかモモの父親のマネージャーが学校まで車で送ってくれるらしい。



「うちの学生はさ、電車とか乗ると痴漢に遭いやすいし、なるべく親とかに送ってもらうよう、先生にも言われてるんだ。」



なんか大変だなぁって、電車通学じゃない俺は同情していた。


「でも、俺だって毎日迎えには来れないぜ?大丈夫かよ?」


さっきの話だと、毎日来なきゃいけないことになりそうだなんて、何となく思ったり…


まぁ、たまにはいいんだけど、うちからこの学校まで結構離れてるしな。



「あっ、ごめんなさい…さっきはあの人達の建前でついそう言っちゃった。」


モモは悪戯っ子のように、小さく舌を出して笑う。


「最近ウザいなぁって思ってたんだよね。よかれと思ってしてくれてるから、断れなくて困ってたの。
下校の時は痴漢とか居ないし、友達と帰るから大丈夫だよ。」