「…――高山、高山駅です。お降りの方は足元に…」



改札を出ると、智子が私を抱き締めた。

「小夜子は、私が必ず守るからね!!」



目を潤ませながら強がる智子の表情を見ると、泣き言なんか言える筈もない…

「うん…分かった」

改札で智子と別れ、私は自宅へと歩き始めた。



踏切を渡り、自宅へと続く最後の坂道を登っていると、自宅に後50メートルという所で、隣りの柴犬が道端の草むらに頭を突っ込んで暴れていた。

近付いてみると、何かが引っ掛かって、取れない様だった。


何が絡んでいるのかと、近付いて見てみると、それは長い髪の毛だった!!


私が驚いて身を引いた瞬間、柴犬の首が胴体から落ちた!!



私は声も無く、その場にへたり込んだ…


.