う―ん…


タイトルは重要よね。
どうしようかなあ?



「小夜子、ご飯だから降りておいで―!!」

新作のタイトルを考えていると、階下から母の声がした。

「は――い!!」



私はケータイ小説サイトの画面を開いたまま、携帯電話をベッドの上に置いて階段を降りた――



家族と夕食を済ませ、弟と1時間程テレビゲームで遊んだ後、私は自分の部屋に戻った。


あ、そうだ…
新作のタイトル決めてたんだった。


私はベッドの上に置いていた携帯電話を手に取り、その場に座った。


あれ?
タイトルが入ってる…
入力してたっけ。


私は携帯電話の画面を見て、首を傾げた。


「悪霊の棲むHN」
変だな、こんなの入れたかな…


タイトルどころか、紹介文も書き込まれていた。

「悪霊の棲むハンドルネームを使った主人公が、悪霊に憑き殺される…」



おかしいなあ…
私はいつ、これを書いたんだろ?

さっき、眠かった時に書いたのかな…


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