あれから3ヵ月――


真夏の日差しが眩しく、コンクリートで反射する光だけでも目を開けていられない程だ。

肩までだった髪もすっかり伸び、今はポニーテールにしている。


サトシは相変わらずサッカーに夢中で、中学最後の試合に向け遅くまで帰って来ない。

智子は骨折していた足も完治し、無事に退院して復学している。


母は単身赴任中の父の分まで家の事で忙しい様で、毎日遅くまで1階で何やらゴソゴソと動いてしている。



あの奇妙な出来事が起きる前と、何も変わらない。

私が携帯電話を持っていない事以外は――


.