私は自分の目に入らない様に携帯電話をソファーの下に隠すと、自室に駆け込み鍵をかけた。

携帯電話さえ手元になければ、大丈夫だろう…


コンポに電源を入れ、好きな曲を流してベッドに寝転んだ。
3曲聴いた頃になり、ようやく気持ちが落ち着いてきた。


でも、一体何が原因でこんな事になってしまったのだろう?

私はまだ自分の身に起きている事を、余り理解出来ていなかった…



頭の中を整理しながらベッドの上を転がると、布団の中に
何か硬い物があった。

ん?
こんな所に一体何が…

ま、まさか――



慌てて布団を床に落とし確認すると、そこには私の携帯電話があった!!


な、なぜ?

リビングのソファーの下に、隠してきたのに!!



携帯電話の画面は、あの携帯小説サイトに繋がっていた。

そして53頁――


▽…――主人公は、ふと窓の外を見た…▽


窓の外?


私は少しずつ窓に近付き、カーテンの隙間から外を見た。


.