「あ、危ないぞ!!」


突然、工事をしていた作業員の声が、周囲に響き渡った――!!


「さ、小夜子!!」


私は激しい衝撃と共に、歩道の端にある街路樹の中に突き飛ばされた――



私は一瞬何が起きたのか、全く分からなかった。

しかし、振り返った瞬間、一瞬にして状況を理解した…


そこに、看板の下敷きになった智子の姿があったからだ!!


「い…いやあ―――!!」


私は街路樹の中から慌てて這い出し、智子の元に駆け寄った。


どうすれば良いのか分からずに、ただ泣いている私の頬に、智子は真っ赤に染まった手を伸ばした。

「さ…小夜子が無事なら…それで…」


智子はそのまま意識を失った――


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