「気になるじゃん!!教えろよ」

まだ聞いてくる龍野。
やっぱりこいつはうざい。

でもそのうざいには前に比べて、蔑む気持ちはなかった


「僕を理解するんだろ?だから教えない」

と少し意地悪をした。

「ぐっ…」

変なうめき声をあげ、考え出した


龍野はあっと言って

「わかった。昨日貸した漫画のことだな」


漫画なんて借りてません

「まぁ…それでいいや」


「違うの?んじゃあ…」

また考え出した。

てか、僕は小林たちと早く遊びたいんだけど

「前髪のことだな?」


何が?

「それそれ。うん、それ」

もう適当でいいや


「よっしゃー!!」

喜んでる龍野の近くで

「いや、違うだろ」

と小林が小さな声で言っていた

しかし、龍野には聞こえないようだ。