コノ男、大魔王ニツキ。

‥‥ましたって。

自分に突っ込みを入れつつ体操を終わらせ食堂に向かった。

「今日は七生ちゃんが当番か?珍しいね。」

食堂のおばさんに笑われてしまった。

「でしょ?おばちゃん、卵ある~」

卵焼きを作ろうか。
だし巻き卵が良いな。

そんな事を考えながら、卵を割り菜箸でくるくる延々と混ぜ続けた。

「だっし巻っき卵?」

私の頭をチョップしながら覗き込んでくる。

「充兄?おはよう」

私は少し距離を確保し、充兄に向き直った。

充兄は大学生なため、体操には自由参加だ。

充兄の他に、あと二人、哲兄と壱兄がいる。

「七生、珍しいね。」

充兄は冷蔵庫から牛乳をだし、コップに注いで一気に飲み干した。

「いつも達也じゃん。」

低血圧な達也は遅刻殿堂入り。
毎朝達也の料理を食べてる気がする。