ゴッチーンと音がして、私は頭を窓枠の角にぶつけてしまった。

「@★#%£*&~~~ってぇ!」

言葉にならない言葉を吐いて私は半泣きになる。

「おい!ったく七生ちゃんも馬鹿だな。
大丈夫かよ?」

先輩は、私の頭を撫でてくれる。

「セクハラ。触らないで下さいっ。」

可愛く無いことを言いつつ、先輩の顔を覗く。

美しい顔。高校生とは思えない長身。
三井慧。高校3年。
専門学校に進学が決まっているアンチ受験生。

「素直じゃないな。」

声のトーンを落としたと思うと私を抱き締めた。