『陸へ。


黙って姿を消してごめんなさい。


きっと怒っているよね?


怒っている陸の顔が目に浮かびます…


教授に呼ばれたあの日、ゼミの話しだったよって言ったけど…本当は留学の話しをしていたの。


前々からお誘いはあったんだけど、陸の側に居たくて断っていました。


でも、たまたまLAの一流大学に空きができて…教授が私の事を推薦してくれて、向こうも是非来てほしいって言って下さって。


私は断れませんでした。


せっかくのチャンス…どうしても掴みたかった。


でも…陸に会ったらそんな決意が揺らいでしまいそうで。


だから陸に何も言わずに姿を消しました。』